ロクデナシ営業マンの失敗談!メリットの伝え方のコツ
1. イントロダクション
こんにちは!ロクデナシ営業マン内谷慶です!
営業の世界で成功するためには、商品やサービスのメリットを伝えることが不可欠です。
しかし、多くの営業マンがこの「メリットの伝え方」で躓いているのが現実です。
私自身も、いい商品のはずなのにお客様の反応が思ったより良くないな…と悩んだことがあります。
皆さんも
- 「せっかくの良い商品なのに、なぜか上手く伝わらない…」
- 「条件が良くてメリットだらけのはずなのに、成約にならない…」
- 「良い機能なのに、相手が興味を持たない…」
と悩んだことはありませんか?
なぜメリットを伝えることが難しいのでしょうか?理由としては以下が挙げられます:
- 商品知識をただ話していませんか?
- セールスポイントとベネフィットの違いが分かって話していますか?
- この商品を使った際のイメージをさせられてますか?
- 競合他社との差別化ポイントを明確に示せていますか?
本記事では、これらの課題を克服し、効果的にメリットを伝えるテクニックを紹介します。営業のプロが実践している方法を学ぶことで、営業スキルは格段に向上するでしょう。
2. 上手くメリットを伝えられるとどうなるか?
メリットを上手く伝えられるようになると、ビジネスとプライベートの両面で大きな変化が訪れます。仕事面だけではなく、プライベートでも伝え方で結果が大きく変わることがあります。
ビジネスとしての成功
- 成約率の向上:顧客が商品やサービスの価値を理解しやすくなり、成約につながりやすくなります。
- 顧客満足度の上昇:顧客のニーズに合ったメリットを伝えることで、購入後の満足度も高まります。
- リピート率の増加:満足度が高まれば、再購入やリピートの可能性も高くなります。
- 紹介案件の増加:満足した顧客からの紹介が増え、新規顧客の獲得につながります。
プライベートでの成功
- コミュニケーション能力の向上:メリットを伝える技術は、日常のコミュニケーションにも活かせます。例えば、商品のメリットを伝える練習を重ねることで、プライベートでの説得力が増し、家族や友人との関係も円滑になります。
- 自信の獲得:営業成績が上がることで、自信がつき、前向きな姿勢が身につきます。
- 自分の意見を通せます:商談がスムーズに進むようになり、自分の意見が正しい(メリットがある)ということを印象付けて、自分の意見が通りやすくなります。女性をデートに誘う際などに、使えるかもしれませんね。
3. 内谷の失敗談 メリットの伝え方
ここで、ロクデナシ営業マン・内谷の失敗談をより詳しくご紹介します。本当は恥ずかしいのですが、反面教師にしていただければと思います(笑)
内谷さんは、高性能なコピー機を販売する営業マンです。商品知識には自信がありました。
ある日、とある見込み客の、商談の機会を得ました。この案件を成約させれば、今月のノルマを達成できる大チャンス。
内谷さんは張り切って、性能や機能を細かく説明しました。
内谷:「この機種は1分間に100枚のコピーが可能です。両面印刷も自動で行えますよ」
クライアント:「へぇ、そうなんですか」
内谷:「はい!さらに、カラー印刷の解像度は2400dpiと業界最高レベルです」
クライアント:「ふむふむ」
内谷:「他にも、用紙サイズはA6からA3まで対応可能で、給紙トレイは4段階。さらに...」
内谷さんは30分以上にわたって、コピー機の機能を熱心に説明し続けました。
しかし、クライアントの反応は今ひとつ。質問もほとんどなく、商談は不成立に終わってしまいました。
内谷さんの失敗の原因は何だったのでしょうか?
- 顧客ニーズの把握不足:クライアントが何を求めているのか、どんな課題を抱えているのかを聞き出せていませんでした。
- セールスポイントとベネフィットの混同:商品の特徴(セールスポイント)は伝えたものの、それがクライアントにとってどんなメリット(ベネフィット)があるのかを伝えられていませんでした。
この失敗を通じて、内谷さんは「商品知識」と「メリットを伝える技術」は別物だということを学びました。
特に、セールスポイントとベネフィットの違いが分かっていない人は、同じような経験があるんじゃないでしょうか?
4. メリットを伝えるコツとは?セールスポイントとベネフィットの違い
メリットを効果的に伝えるには、「セールスポイント」と「ベネフィット」の違いを理解することが重要です。
セールスポイントとは?
セールスポイントとは、商品やサービスの特徴や機能のことです。これは客観的な事実であり、数値や仕様で表現されることが多いです。
例:
- スマートフォン:「5G対応」「6.7インチの大画面」「4800万画素カメラ」
- 自動車:「燃費30km/L」「0-100km/h加速5.2秒」「全方位カメラ搭載」
- 英会話スクール:「ネイティブ講師による指導」「少人数制クラス」「週3回のレッスン」
よく、パンフレットに書いてあるような、性能や効果といったものがセールスポイントになります。
・ベネフィットとは?
ベネフィットとは、セールスポイントによってもたらされる、顧客にとっての利益や恩恵のことです。これは主観的で、顧客の立場に立って考える必要があります。
例えば
- スマートフォン:
- セールスポイント:「5G対応」
- ベネフィット:「大容量の動画もストレスなく楽しめる」「オンライン会議がスムーズに行える」
- 自動車:
- セールスポイント:「燃費30km/L」
- ベネフィット:「年間の燃料費が大幅に節約できる」「長距離ドライブでも給油の心配が少ない」
- 英会話スクール:
- セールスポイント:「ネイティブ講師による指導」
- ベネフィット:「自然な発音やイディオムが学べる」「異文化コミュニケーションのコツが身につく」
このように、性能によって、人自身が得られる利益というのが、ベネフィットになります。
実は、このベネフィットが伝わらないと、人は動かないのです!
・セールスポイントとベネフィットを分けて話すとメリットが伝わりやすい
セールスポイントとベネフィットを明確に分けて伝えることで、顧客は商品やサービスの価値をより具体的にイメージできるようになります。
効果的な伝え方の例:
「この掃除機は吸引力が2000Wあります(セールスポイント)。これだけの吸引力があれば、じゅうたんの奥に潜んだホコリまでしっかり吸い取れるので、お子さまのアレルギー症状の軽減に役立ちます(ベネフィット)」
セールスポイントだけだと、「なんか凄そうだ…」くらいしか分かりませんが、ベネフィットを伝えられることで、顧客は「ウチだとどうかな…」と自分事と捉えられるようになります。
この方法を使えば、内谷さんの商談も次のように改善できたでしょう:
内谷:「このコピー機は1分間に100枚のコピーが可能です(セールスポイント)。大量の資料作成が必要な際も、短時間で完了できるので、締め切りに追われる状況でも余裕を持って仕事を進められます(ベネフィット)」
クライアント:「それは助かりますね。うちは資料作成が多いので」
内谷:「そうですか。では、カラー印刷の解像度が2400dpiと高いこと(セールスポイント)も、御社にとって大きなメリットになると思います。プレゼン資料や顧客向けの提案書も、鮮やかで見やすい資料が作成できるので、商談の成功率アップにつながるでしょう(ベネフィット)」
このように伝えることで、顧客は商品の特徴とそれによってもたらされるメリットを明確に理解できるのです。
また、ベネフィットを伝えることで、顧客のニーズを引き出せるようになっています。
5. メリットの伝え方のコツ ベネフィットの作り方
効果的なベネフィットを作るには、以下の3ステップを踏むと良いでしょう。
・セールスポイントを把握する
まずは自社の商品やサービスのセールスポイントを明確にします。機能や特徴を箇条書きにしてみましょう。
例:高性能ノートパソコンの場合
- CPU: 最新の第12世代 Intel Core i7プロセッサー
- メモリ: 32GB RAM
- ストレージ: 1TB SSD
- ディスプレイ: 15.6インチ4K有機ELディスプレイ
- バッテリー: 最大20時間駆動
- 重量: 1.2kg
・セールスポイントからベネフィットの具体例を考える
各セールスポイントについて、「それによってお客様の何が解決されるか」「どんな良いことがあるか」を具体的に考えます。
- CPU: 第12世代 Intel Core i7プロセッサー
- ベネフィット:「複数のアプリを同時に起動しても、快適に作業できます」「動画編集や3DCGなどの負荷の高い作業もスムーズに行えます」
- メモリ: 32GB RAM
- ベネフィット:「大量のデータを扱う分析作業や、複雑なプログラミングも快適に行えます」
- ストレージ: 1TB SSD
- ベネフィット:「大容量のデータも余裕で保存でき、ファイルの読み書きも高速で行えます」
- ディスプレイ: 15.6インチ4K有機ELディスプレイ
- ベネフィット:「色鮮やかで高精細な映像を楽しめ、長時間の作業でも目が疲れにくいです」
- バッテリー: 最大20時間駆動
- ベネフィット:「1日中外出先で作業しても、充電の心配がありません」
- 重量: 1.2kg
- ベネフィット:「持ち運びが楽で、カフェや出張先でも気軽に作業できます」
・ベネフィットを他社と比較する
実は、比較は顧客が契約を決めるのに必要な要素になります。
これがないと、「実際に、この商品の相場はいくらなんだろう?」「類似商品だとどのくらいの料金なんだろう?」という疑問が払拭できません。
競合他社の商品やサービスと比較し、自社のベネフィットがどれほど優れているかを明確にします。
- 例:「他社の同クラスのノートPCは平均15時間のバッテリー駆動ですが、当社製品は20時間駆動。1日の外出でも充電器を持ち歩く必要がありません」
- 例:「競合他社の多くは16GBのメモリを搭載していますが、当社製品は32GB。より多くのアプリケーションを同時に起動でき、作業効率が大幅に向上します」
このように、セールスポイントからベネフィットを導き出し、さらに競合との違いを明確にすることで、より説得力のある営業トークが可能になります。
6. 正しいメリットの伝え方 まとめ
メリットを効果的に伝えるためのポイントを、より詳細にまとめると以下のようになります:
1. セールスポイントとベネフィットを明確に区別する
- セールスポイント(特徴)を伝えた後に、必ずそのベネフィット(顧客にとってのメリット)を説明します。
- 「〜なので、〜できます」という形で伝えると効果的です。
2. 顧客のニーズや課題に合わせたベネフィットを提示する
- 事前のヒアリングや業界研究で顧客の抱える課題を把握し、それに応じたベネフィットを強調します。
- 例えば、IT業界なら「セキュリティ強化」、製造業なら「生産性向上」など、業界特有の課題に焦点を当てます。
- 顧客企業の規模、業績、最近のニュースなども考慮し、より的確なベネフィットを提案します。
3. 具体的で分かりやすい言葉で伝える
- 専門用語や抽象的な表現は避け、誰にでも理解できる平易な言葉を使用します。
- 「効率化」→「作業時間が半分に」、「コスト削減」→「年間100万円の経費節約」など、具体的な数字や例を用いて説明します。
- 顧客の日常業務や生活に即した例え話を活用し、イメージを喚起させます。
4. 数字や事例を用いて説得力を高める
5. 競合他社との違いを明確にする
- 単に自社製品の優位性を述べるだけでなく、競合他社と比較した具体的なメリットを説明します
- 「当社製品なら〇〇が可能ですが、他社製品では△△の機能がありません」といった形で差別化ポイントを強調します
- ただし、他社の悪口や誹謗中傷は避け、あくまで事実に基づいた比較を行います
まとめ
セールスポイントとベネフィットを区別して伝えることは、顧客にとって商品やサービスの価値を理解しやすくするために重要です。効果的なプレゼンテーションを通じて、顧客のニーズに応じたベネフィットをしっかりと伝えることで、商談の成功率を高めることができます。
重要なのは、単に商品やサービスの特徴を列挙するのではなく、「この商品やサービスを使うことで、お客様の業務や生活がどう変わるのか」を具体的にイメージしてもらうことです。
メリットを効果的に伝えるスキルは、一朝一夕には身につきません。しかし、本記事で紹介したテクニックを意識し、日々の営業活動で実践を重ねていけば、必ず上達していきます。
また、自身の営業トークを録音して客観的に聞き直したり、同僚とロールプレイングを行ったりすることも、顧客からのフィードバックを真摯に受け止めて改善を図ることも大切です。
最後に、メリットを伝える際は、誠実さを忘れないでください。どんなに洗練された技術があっても、その根底に顧客への真摯な姿勢がなければ、信頼関係は築けません。
営業スキルが向上し、素晴らしい成果につながることを心より願っています。一緒に頑張っていきましょう!